豊 島 屋

今から400年前の慶長元年(1596)、神田鎌倉河岸で豊島屋十右衛門が酒屋兼一杯飲み屋の商いを始めた。ひな祭りの時期に売出す白酒は大変な人気で、この様子は「江戸名所図絵」にも描かれている。明治17年に美土代町2丁目に移転してますます栄え、大正時代には「金婚」を醸造し人気を博した。昭和の東京大空襲で店舗及び帳簿を焼失したが、現在では猿楽町を中心に、日本全国に知られる大きな問屋のひとつである。